2021年6月発表のエコチル調査によると、
妊娠中にハウスダストを除去するような行動(掃除など)が少ない場合、出生後の子供の精神発達が遅めであると判明。
ハウスダストを除去する行動を多くした場合、精神発達にプラスに影響する可能性が出てきたようです。
正確には下記の通りです。
引用「エコチル調査富山ユニットセンター 松村 健太 特命助教らのグループは、妊娠期間中にハウスダスト忌避行動(床と布団への掃除機の使用、布団干し、防ダニ布団カバーの使用)が少ないほど、出生した子どもの精神神経発達が遅めであるという判定が増えることを明らかにしました。
この結果から、妊娠中にハウスダスト忌避行動を多くすると、子どもの精神神経発達にプラスに影響する可能性が示唆されました。しかし本研究では、ハウスダスト忌避行動の頻度を調べたのみで実際のハウスダストそのもの(成分、量など)を測定しておりません。したがって、妊娠中のハウスダスト忌避が子どもの発達に有効かを明らかにするためには、さらなる研究が必要です。」
出典:富山大学ホームページ
妊娠中のハウスダスト忌避行動と子どもの精神神経発達との関連について
https://www.u-toyama.ac.jp/news-education/27329/
一概にハウスダストと言っても、ほこりだけではなく、衣類などの繊維のクズ、ダニの死がい・フン、砂ぼこり、花粉などさまざまなものがあり、さらに、これらに、鉛、難燃剤、多環芳香族炭化水素などの有害化学物質が含まれています。
もし、精神発達に影響をしているとすれば、有害化学物質によるものが大きのかもしれません。
上記研究結果では、妊娠中からの行動が影響しているので、妊婦さんが吸い込んだり、口から摂取したりしている物質が胎児に移行している可能性があります。
例えば、水分をはじいて汚れにくく加工したカーペットや家具、床材などに使用されている有害化学物質(PFOSなど)がほこりから見つかっています。
その他の研究結果からも、妊娠中から有害な化学物質曝露を避けることが大切であるとわかってきています。
「モノの選び方、モノをあまり増やさない、掃除をこまめにする」ことで、赤ちゃんや子供、さらにはその次の世代への悪影響も少なくできる可能性があるということですね。
家庭内における有害化学物質についてはまた別途書きたいと思います。